開発ブログ
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この度の制限・禁止カード発表につきまして

2015年5月27日

この度、天空編Iのカードを中心に多くの制限・禁止カードを出すことになりました。

多くのユーザーの皆様にご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。


まず、今回制限・禁止となったカードについて環境別にご説明させていただきます。

クラシック構築には4枚の制限カードと1枚の禁止カードを出すことになりました。
現在のクラシック環境は、まず橙黒のオセロテデッキ、次いで橙青黒のグッドスタッフビートダウン、
黒単の《イルクベリアの大獄長》+《祟り噛み》バーン、バーンを中心とした黒+何かのビートダウンが中心となっているという認識です。

現在の環境の何が問題となっているかと申しますと、

・オセロテのシナジー(《千年森の神官姫 ヨナティ》《千年森の神闘姫 セルティ》《不吉刃のオセロテ》)が強力すぎること
・以前のような《龍王の厄災日》などを使用したコントロールデッキは、《千年森の神闘姫 セルティ》や《吹雪の姫神》、
《可能性の黒極神 ダロス》のような除去耐性の高いカードが多い環境では存在できないこと
・低時代から簡単に打点を叩き出せる(『結合』『覚醒』《祟り噛み》など)ためゲームが終わる速度がとても速いこと
・速いデッキしか環境に存在できないことによって、先行の有利さが増していること

という点が挙げられます。

以上のような一部のデッキしか存在できない環境を是正するため、以下の制限・禁止をかける必要があると判断いたしました。

・《アルバネスの戦士酒場》《イルクベリアの大獄長》《祟り噛み》…ゲーム速度のスローダウン
・《千年森の神官姫 ヨナティ》《千年森の神闘姫 セルティ》…強力すぎるオセロテデッキのキーパーツ

《千年森の神官姫 ヨナティ》と《千年森の神闘姫 セルティ》はどちらか一方でもいいのではないか、と思う方もいらっしゃるかと思いますが、テストプレイでの検証の結果、クラシック構築はカードプールが広く、どちらのカードに対しても簡単にアクセスできてしまい、さらに再利用も容易なため、このような制限を出さないと環境を変えることができないと判断いたしました。

続いて天空構築の制限カードについてご説明いたします。
天空構築はクラシック構築同様にオセロテデッキがほぼ一強となり、デッキ構築の幅はオセロテに何を足すか、という状態になっています。
また、《闘竜気法》や《野生牙の加護》、《祟り噛み》などを使用したワンショットデッキに対して、カードプールが狭いために有効な対策手段が少ないという認識です。
デッキの多様性に欠けるという点は天空構築のカードプールの関係上ある程度は仕方ないものでもありますが、検証の結果、残念ながら天空編IIが入る環境になってもそれが改善されない可能性が高いため、以下の制限をかける必要があると判断いたしました。

・《野生牙の加護》《祟り噛み》…ゲーム速度のスローダウン
・《千年森の神官姫 ヨナティ》…強力すぎるオセロテデッキのキーパーツ

今回の制限を受けても、オセロテデッキは今までが強力すぎただけで、個々のオセロテの多くが単体でも優秀なカードとなっており、制限後でも十分なデッキパワーを持っているという認識です。

また、今回制限はいたしませんでしたが《バステト》《吹雪の姫神》《闘竜気法》などは今後も活躍する強力なカードと認識しております。これらに関しては今後の追加カードでバランスが取れるように調整をおこなっております。


最後に開発のスタンスについて申し上げます。
私どもは禁止や制限になるようなカードを用意する前提で開発はしておりませんし、可能な限りそのような事態が発生しないよう心掛けて参りました。しかしながら結果として今回のような事態に至ってしまいましたのは、様々な要因はございますが、ひとえに私どもの力不足が一番大きな原因です。

今回の発表にあたりましては、開発チームやさらに大きな枠組みの中で何度も話し合い・検証を行い、最終的には、購入していただいたユーザーの皆様や関係者の皆様に多大なご迷惑をおかけし、お叱りを受けることを覚悟した上で、今まで楽しんでいただいたようなラストクロニクルのゲーム性を取り戻すために制限・禁止カードの発表に踏み切りました。

今後の開発につきましては、引き続き可能な限り制限や禁止を出さないというスタンスでおこなって参ります。
また、今後のカードプールの追加によって、カードの制限・禁止解除の可能性もございます。
充分な開発・テストプレイがおこなえるように、社内での開発体制の変更、人員を中心とした開発リソースの強化を行いました。
ご迷惑をおかけしたユーザー様に今後より一層楽しんでいただけるような環境を提供することでお詫びとさせていただきたいと考えております。

それでは今後ともラストクロニクルをよろしくお願い致します。


ラストクロニクル プロデューサー 藤田憲一