プロデューサーレターVol.3 構築戦におけるカードの使用制限

2022.05.26

こんにちは、「ラストクロニクル インフィニティ」プロデューサーの藤田です。

先日Twitterの公式アカウントでも告知しておりました、「構築戦」におけるカードの使用制限についてお知らせいたします。

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■禁止カード
1-072 《勇志の継承》
1-140 《闇の全知者 ヴァイヤ》
1-180 《霊薬士 マキナ》
1-194 《蒼空の聖知》

以上の4枚は、構築戦ではデッキに1枚も入れることができません。
ドラフト戦など、構築戦以外の遊び方では変わらず使用できます。

施行日:2022年6月19日(『無限祭』大阪会場より適用)
対象:株式会社ホビージャパンの主催する公式イベント
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カードの使用制限に関するポリシー

カードの使用制限は、あくまで公式イベントのルールとして制定のうえ、皆さまの普段の遊び方へ「推奨」させていただくものです。ご友人たちと遊ぶ場合、相互の合意があれば、使用制限をせずに遊んでいただくことになんら問題はございません。

以前のプロデューサーレターでもお伝えいたしましたが、『ラストクロニクル インフィニティ』は、どちらかというとドラフト戦での楽しさを優先してバランス調整されております。構築戦においては、もちろんなるべく今回のような措置がないように注意しつつ開発を進めてまいりますが、ドラフト戦のダイナミズムを失わせないため、構築戦の環境に対して今回のようなアプローチにより環境の是正、健全化を行っていく予定です。ご理解いただけますと幸いです。

なお、今回禁止となったカードは、将来的に禁止解除となる場合もございますし、どこかのタイミングでテキストの調整(例えば、《霊薬士 マキナ》の対象ユニットを対戦相手のみにするなど)をしたうえで、リプリントしての再録、あるいは無料配布することも検討しております。また、根本的なルール変更により、禁止する必要がなくなる可能性もございます。

こういった対応はあらかじめ告知のうえ、実施いたします。いずれにせよ、『ラストクロニクル インフィニティ』で世に送り出したカードがすべて構築戦でも使えることも目標のひとつとして、今後も開発を進めてまいります。

個別のカードの制限理由について

1-072 《勇志の継承》
現在の構築戦の環境ですが、1ターンの攻撃で20点に近い量のダメージを与える、いわゆる「ワンショット」系のデッキが極めて有力だと認識しております。《炎兵術》や、《壊嵐の獣 オグ・シグニス》などの打点の高い『速攻』持ちユニットによって瞬間的な大ダメージを出す戦略が存在することは、紫という色のコンセプトとして想定内でしたが、一番の問題は《勇志の継承》によってそれらへの対抗策が非常に限られていることです。そのためにデッキ構築の幅が狭められてしまっているので、《勇志の継承》を禁止カードとすることにいたしました。

1-180 《霊薬士 マキナ》
先述した「ワンショット」に加え、いわゆる「無限発展」を狙うデッキも環境で有力なデッキとして存在を認識しております。繰り返し発展できる状況を成立させるためには《霊薬士 マキナ》をはじめとして多くの前提条件を必要とするのですが、《闇の全知者 ヴァイヤ》によるドロー加速や、《蒼空の聖知》によるドロー操作と意図的なCB発動などの組み合わせにより、それなりの速度と再現性で無限コンボの成立を見込めるのが現状となっております。速攻系のデッキに分が悪いなど、環境の影響を受ける立ち位置ではあるのですが、コンボが成立すると事実上止めるのが不可能なこと、ゲームの決着まで時間がかかること、また《勇志の継承》の禁止に伴う「ワンショット」系デッキの弱体化によって平均的なゲーム速度が低下した場合、一定より遅い速度のデッキを駆逐してしまうことが予想され、なんらかの対応をする必要があると判断しました。カードのテキストを一部変更するエラッタも検討いたしましたが、《霊薬士 マキナ》についてはエラッタではなく、この段階では禁止カードにすべきという結論に至りました。

1-140 《闇の全知者 ヴァイヤ》
1-194 《蒼空の聖知》

そして、上でも名前の挙がった《闇の全知者 ヴァイヤ》と《蒼空の聖知》は、構築戦では現状どのようなデッキにも入るカードパワーを持っており、デッキ内のカードを短いターンで引き切る原動力となっております。《蒼空の聖知》によって構築デッキにもたらされる安定感は我々の想定を上回っており、このカードが存在することにより、今後、強力なCBを持つカードを作りづらくなることも予想されます。「ラストクロニクル インフィニティ」の構築戦はいわゆる「無駄ヅモ」自体が少ないゲーム性となっておりますので、そこへさらに想定以上の安定感をもたらしていたこの2枚は禁止にしたほうがデッキ構築の幅、ゲーム性の向上に寄与すると判断しましたので、今回の措置とさせていただきます。


繰り返しになりますが、「構築戦」以外での遊び方では禁止カードは存在いたしません。さらに言えば、ご友人たちと遊ぶ場合、相互の合意があれば、禁止カードなしで遊んでいただくことになんら制限はございません。
あくまで、公式イベントでのルール、そして、普段の遊び方への「推奨」となります。

今回のお知らせは以上となります。今後とも「ラストクロニクル インフィニティ」をよろしくお願いいたします。